コスト削減の新しい視点の持ち方
日記・エッセイ
「コストを2~3パーセント削るのは結構大変なことだが、30%削るのであれば、案外簡単に出来てしまうことがある。」
これは、『吉野家の経済学』(安部修仁・伊藤元重著)の中に出てくる一文です。
作者である伊藤元重さんが、あるメーカーの経営者から聞いた言葉だそうです。
で、この言葉の真意はどういうことかと言いますと、「現場であちこちの無駄を見つけてこつこつ費用を節約しても、数パーセントの費用削減をするだけで大変です。しかし、製品、プロセス、システムなどをすべて根本的に見直して、全く違ったアプローチをとるならば、大幅にコスト・ダウンすることができるものなのです」と続いています。
とても、本質をついた素敵な良い言葉だと思います。
何とか届きそうな目標を設定すると、今の方法や習慣を否定するところまでいかずに、現状の仕組みのままで達成出来るように努力します。
しかし、とんでもない目標を設定すると、今のままの方法では達成できないことが明確なので、全く違うアプローチで考えようとします。
その事を行っている意味や意義などを再検討するところから始まります。現状の全てを否定するという考え方から、見えてくるものがあると思います。
経営者として、マネージャーとして必要な視点だと思います。